こんにちは
整体院ボディーケア松本
癒楽心体療法
代表の松本恒平です。
前回は、リンパケアについて、その効果と役割を解説しました。
「リンパって何?」といった基本的な所が分からない方は、こちらのブログを先に読んで見てください。
本日は、私が普段、プロ向けに教えている講座の一部をお伝えしていきたいと思っています。
今日のお題は、
・手技療法は、何を目指しているのか?
・脳脊髄液の流れ:プロがまず覚えるべき頭蓋骨のケアについて
・子供にも安全:2人で行うナチュラルリンパケア
についてです。
後半は子供とできるリンパケアを実践に近い内容ですが、しっかりと解説を読んで、理解してから取り組んでくださいね。
目次
【手技療法は、何を目指しているのか?】
私が行う手技療法が目指すのは、全身の統合・調和です。
一部分が良くなることも大事ですが「命全体」に注目して施術をします。
安いマッサージ店・エステでどれだけ筋肉を揉みほぐされても(その時は気持ちいかもしれませんが)、体内の根本的な問題は解決しません。それどころか下手をすると逆効果にさえなります。(*グイグイ押すようなリンパ施術とは異なります。)
一方リンパケアの手技は、体の内側にまで作用するので、効果は抜群です。
単に体が楽になるマッサージとは違い、リンパと神経系に作用して免疫力を上げる効果も出ます。
施術の序盤にこのリンパケアを取り入れるだけで、デトックス効果も上がります。
高い効果をもたらす分、その手技の習得には時間がかかります。
〈関節〉〈筋肉〉〈靭帯〉〈神経〉〈膜〉〈筋膜〉〈腹部内臓〉〈頭蓋〉〈リンパ〉などといった、全ての組織にきちんと働きかける手技を身に着ける必要があります。
「全部覚えてから試す」ではあまりに習得の効率が悪いので、「覚えたところから日々の生活に取り入れて練習する」ことが大切です。
関節の矯正、リンパ、関節可動性、脳脊髄液、循環といった部位やテーマに沿って、一つ一つテクニックを覚えていくことをおススメします。
手技の習得は大変ですが、自宅で簡単にできるものもあります。
今回はまず最初に覚えておきたい「脳脊髄液」について解説してから、自宅で簡単に実践できる手技を紹介します。
【脳脊髄液の流れ:プロがまず覚えるべき頭蓋骨のケアについて】
脳脊髄液は、施術家の先生であれば必ず熟知していて欲しい部分です。
リンパと相互に影響しあう、重要な組織です。
ご存知の通り脳は大切な組織です。
プロとしてやろうとする方にはぜひ解剖を学び、触診、検査、診断ができるようになって初めてオステオパシー系の頭の施術をしていただきたいです。
何度も書いていますが、繊細な頭や顔をマッサージの様にグリグリ強い力で押すのは非常に危ないです。
美容院で頭のマッサージなどは無理するのは本当にやめたほうがいい。。。
頭皮だけならいいですが、たいていのマッサージは強すぎます。
頭が痛いときに、指でグリグリ押すのも、危険なのでやめたほうがいいです。。。
頭の施術をするときは、きちんと頭の事、脳の事を熟知した人に習いましょう。
自己流マッサージでは危険です。
まずは脳の周りを覆っている解剖学で「頭蓋」「脳脊髄液」について知りましょう。
脳脊髄液の流れ
脳脊髄液は、脳の動脈から染み出した液体で作られて
中心部(神経や脳のある部分)から外側(目や鼻の粘膜)へ、そしてそこからリンパへと流れていきます。
戻ってくるときは中心管(首の真ん中を通っている、脳脊髄液をためている器官)の末端から、くも膜(脳を覆っている3つの膜のうち、真ん中の膜)へと浸透していきます。
そこから脳の中心部に戻って毛細血管に行き、静脈に吸収されます。
くも膜は脳を覆う膜の中で真ん中の層ですが、その一部が内側に張り出しています。
脳脊髄液はそこから吸収されるのです。
同じように、脳神経や脊髄神経の出口には突起があり、頭の静脈と繋がっています。
胎児や新生児など、くも膜が未発達の状態でも、この脳脊髄液再吸収が十分におこると言われています。
背骨につながる脊髄神経の出口では、神経を硬膜(脳を覆っている3つも膜のうち、一番外側のある膜)が包み込み、袋状に連なっています。その後、硬膜は神経を覆う神経上膜という組織にかわります。
脳神経とくも膜とリンパ管はすべて目や耳、鼻の感覚神経の近くでつながっています。
脳脊髄液のケアによってすべての体調不良が治るわけではありませんが、基礎免疫力を高められるので、病気や風邪の予防につながります。
薬ばかり頼らず、自分の免疫力で予防できる部分が多いほうがいいですよね。
それではいよいよ、実際に脳脊髄液のケアをやってみましょう。
まずは基本から!
【子供にも安全:2人で行うナチュラルリンパケア】
ここで紹介するのは、私が普段セミナーで教えているものです。
本当は、癒楽心体療法のセミナーを受講していただけると詳しい圧加減、力加減が分かると思います。
しかし、コロナウイルスが蔓延する中、より多くの人たちにこの対策を試していただきたいと思い、紹介することにしました。
オステオパシー手技ではリンパをさすって流れを良くしてあげることを「オープンにする」といいます。皮膚がこすれあって、少し引っ張られるぐらいの力で、リンパのおおもとである鎖骨のほう、体の中心に向かってさすってあげます
しつこいようですが、ストレッチ・圧迫はとにかく優しく!
豆腐がつぶれないくらいの力がちょうどいいです。
リンパをオープンにすると
体の中の老廃物や細菌を追い出す能力が向上します。
あおむけになって、リラックスして相手の手技に身を任せましょう。
【施術の順番】
以下の順番で、書かれている回数さすって、リンパをオープンにしていきましょう。
- 鎖骨の下あたりのを10回
- わきの下のリンパ節を10回
- 胸骨・胸腺(胸の中心部、みぞおちの上あたり)を5回ずつ
- 横隔膜(肺の下、肋骨の一番下あたり)を横にスライドさせて動かす(困った時の横隔膜です!)
- 腹部乳び槽(おへその上あたり)付近を右・中心・左の3か所10回
- (足の付け根のあたり、骨盤前面すぐ下の筋状になっている部分)も同様に左右10回ずつ
- 鎖骨下リンパの方向へ1回ずつ、今までよりほんの少しだけ強い力でさすり伸ばす「」を入れながら戻っていきます。
〈プラスα:肋骨の施術を取り入れてみましょう!〉
背中側の肋骨は、内臓の神経や、肺、心臓、肝臓、横隔膜などの大切な臓器を守っています。
肋骨・脊柱の可動性を上げる事で免疫を最大限上げて、臓器がうまく機能するようになります。
肋骨付近への施術は、交感神経の働きを抑制して、リラックスさせる効果もあります。
ぜひ、活用してください。首の付け根のあたりから腋の下、鎖骨の下のリンパへ戻るようにさすっていきます。さらに肋骨に沿って下までさすっていき、肋骨の一番下まで来たら反対に上に向かってさすっていきます。
【子供とできるリンパケア②座位バージョン】
座りながらもできる子供のリンパケアです。
これは、便利ですし、やって免疫アップに使ってください。
【基本的な生活習慣をしっかり守りましょう】
今回は免疫力を高めるリンパケアの施術法について解説しました。
まずはリンパのケアから、やってみてください。
免疫力を上げ、体調を整えるために最も大切なことは基本的な生活習慣を整えることです。
睡眠、食事、お風呂、運動をしっかりととりましょう。
特に意識してとるべき食材は
水塩、白湯と塩、ビタミンC、ビタミンD、クエン酸、みそ
などです。
逆に甘い物やアルコール、たばこは控えめに。
生活習慣や食べ物に関しては、こちらに詳しく記載してありますので、ぜひご覧ください!